Change of Life  

50代の休職体験記

読書録 2月編

令和6年2月に読んだ本の覚え書き

 

『世界のことわざ100』 遠越段著(総合法令出版)

先人の知恵や教訓は世界各地で寓話などとして残っているわけですが、そのエッセンスをさらに凝縮したものがことわざという形式でしょう。日本人の感覚とはまた違ったことわざを知るのは面白いものです。この本で印象に残ったのは

神は一つのドアを閉めていても千のドアを開けている(トルコ)
→何かに行き詰まったり失敗したりしても、道は他にもある。俯瞰して見ればいろいろなチャンスはあるぞ、と。万事塞翁が馬にも通づる考え方でしょうか。

祈りは唱えても櫂の手は休めるな(ロシア)
→人間ですから時にはグチや文句を言ったり、神頼みしたりもしますが、結局は自分が行動しなければ現実は変わらないということですね。

このあたりでしょうか。大ヒットドラマのタイトルにもなったハンガリーの諺、逃げるは恥だが役に立つも、今の自分にはしっくり感じます。

 

『信長死すべし』 山本兼一著(角川書店)

前月に読んだ山岡鉄舟伝が面白かったので、同じ著者の本書を。
かの有名な本能寺の変。帝が黒幕だった説から、公家、歌人明智光秀ら様々な人間の視点で描いたフィクションです。何事も単純な因果関係ではなく、多くの意志や偶然が複雑に絡み合った結果なんだよな・・なんてことを感じ入りながら読みました。

 

『孤独の価値』 森博嗣(幻冬舎文庫)

本書はネガティブなイメージが付きまとう孤独こそ自由のために必要であり、美意識を生み出す要素であると提言しています。すべての点に首肯するほど達観していませんが、マスコミによってつくられる<絆の肥満>という表現などはとても印象に残りますね。久しぶりに森先生のミステリでも読んでみようかな。

 

他にもチラホラ読み返したものもありましたが、読了まではいたらず。