令和6年1月に読んだ本の覚え書き
幕末に西郷隆盛と渡り合って江戸無血開城に大きく貢献し、維新後は明治天皇の侍従を務めた山岡鉄舟の人生を描く歴史小説。豪快で無骨な生き様はとても真似はできないにしても、「今を本気で生きる」「世のすべては生々流転する、しがみつかない」など現在でも色褪せない思想が心に残ります。ちなみに、あんぱんで有名な”木村屋”の看板の文字は、書家でもあった鉄舟の揮毫だそうですね。
『1分間どこでもマインドフルネス』 奥田弘美著(日本能率協会)
本格的なマインドフルネス瞑想となるとなかなか続かないのですが、ちょっとした空き時間にできるヒントがいろいろ紹介されています。駅で電車を待っているときや、冷凍ご飯をレンジで解凍しているときなどに取り入れています。
再読。姉妹作である「白夜行」とともに、ミステリとしての結末はわかっていても引き込まれる魅力があります。静謐に描き出された人間の心の闇、最後の数行に背筋がゾクッとしますね。多才な著者は多くの作品をヒットさせていますが、私は本著が一番好きかも。
『エフォートレス思考』 グレッグ・マキューン著(かんき出版)
ビジネス系の自己啓発本は正直にいってあまり響かないんですが、「苦しんで努力するより、シンプルに考えて最大の成果を目指そう」という本著の主旨は、生活全般に応用できる考え方として首肯できる部分も多かったです。まあ現実世界ではブルシットジョブがまん延していてなかなか実践できないのですけどね…